頭取ごあいさつ

頭取 西川 義教

皆さまには、平素より愛媛銀行をご利用、お引き立ていただきまして、誠にありがとうございます。

世界経済は、景気減速感が見られるものの一定の成長率を示しており、2019年度後半に向けて緩やかな回復が予想されています。しかしながら、英国のEU離脱の再延長に加え、5月に米国が中国に対する関税引き上げを表明したことを受けた米中の貿易摩擦の長期化も懸念されます。景気リスクが顕在化した場合の影響や実体経済に対する負の連鎖に注視していく必要があると考えております。

一方、国内経済は、戦後最長と言われた景気拡大に陰りが見え始めていますが、企業業績や雇用・所得環境の好転など、手応えの感じられる実績が示されています。また、5月から新元号「令和」に変わり、輝かしい新時代の幕開けを予感し、今後の景気浮揚への期待感が高まっております。

愛媛県内においても、総じて景気回復基調が続いており、企業の設備投資意欲も堅調に推移しています。また、松山道後を中心に、外国人観光客も年々増加傾向にあり、これからの観光産業にも期待が持たれます。しかし、県内に甚大な被害をもたらした豪雨災害からの復興はいまだ道半ばであり、継続的な支援が求められています。

そのような経済情勢のなかにあって、大胆な金融緩和による厳しい銀行経営が依然続いていますが、地域金融機関に対しては、めまぐるしく変わる時代の要請に柔軟に対応しながら、これまで以上に、「お客さま」や「地域・社会」とともに持続的な発展を目指す経営が求められています。

このような環境の中、第16次中期経営計画の1年目は、多様化するお客さまや地域ニーズにお応えすべく、豪雨災害からの復興支援に加え、「ソリューション営業の底上げ」や「デジタル化の促進」、「行員の行動改革」など、着実に取り組んでまいりました。

2018年7月の豪雨災害の際には、被災直後から現在に至るまで、災害義援金の贈呈やグループ補助金申請手続きのご支援、日本政策金融公庫との合同相談会の開催など、あらゆる支援に努めてまいりました。今後も、被災地域の復興と更なる発展のための支援を継続してまいります。

次に、「ソリューション営業の底上げ」に関する施策として、個人のお客さま向けの資産形成・資産運用などの相談業務に注力しました。具体的には、2018年12月に「愛媛銀行SBI マネープラザ」を新設し、取扱商品の充実を行いました。また、法人のお客さまに向けては、事業性評価の取り組みを深化しております。中小企業の皆さまの経営課題の解決に向けた支援メニューを拡充し、「ソリューション担当」の行員を各地区に配置いたしました。さらに、2019年1月には、四国内地銀では初めて「有料職業紹介事業」に参入しました。地元企業の抱える後継者問題などの課題を解決するために、金融だけでなく人材の仲介機能も発揮してまいります。

「デジタル化の促進」に関する施策としては、スマートフォンを使った「愛媛銀行アプリ」から照会、決済、運用などの様々なサービスを提供するとともに、AIやRPA(Robotic Process Automation)を活用した業務効率化への取り組みも開始しました。

今後は、ソリューション営業を拡大させながら、収益構造改革を推し進めるとともに、時代に劣後することなく、デジタル技術を活用した新たな金融サービスの提供や業務効率化に取り組んでいく必要があります。そのためにも、行員一人ひとりが、自らの目的や役割を認識し、従来の発想を超えて果断に挑戦できるよう、意識改革だけでなく行動改革も進めてまいります。また、今年度のスタートに際し、「愛媛銀行SDGs 宣言」を行い、サステナビリティ(持続可能性)の考え方を明確にしました。地域・社会との対話を深め、本業を通じて、お客さまとの共通価値を創造していくとともに、地域・社会の発展に尽くす銀行経営をしっかりと行ってまいります。

皆さまには引き続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2019年6月

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